インベスターHこと、ひーちゃん(@us_investor_h)です。
値上げの波が押し寄せますが人手不足の影響は価格だけではないようです。日本に誕生してもうすぐ50年のコンビニエンスストアも例外でありませんでした。
Amazon が実現した無人コンビニのようなテクノロジーと現場の人手不足で試練の時を迎えます。
試練の時を前にした各コンビニは人手不足に悩み、様々な努力を始めました。まずは3台大手のコンビニエンスストア点の各対策から見ていきましょう。
セブンイレブンの対策
セブンイレブンではお昼の時間帯、3人レジ打ちがいても行列ができるほど混雑し、人の出入りのたびにゴミやチリが入り一日に2〜3回掃除をしなければならず重労働となっていました。
この問題は5年前から取締役会で話題になりましたが、電動モップやロボット掃除機を使っても運用するのは人間のため解決できずにいたといいます。
そんな中、建築設備本部長の大橋尚司さんはある時、手術室や東京ドームは入るときに風が外側に対して流れる仕組みに気付き、ゴミが入らないように気圧をコントロールしていることに知りました。
そこで、掃除するのではなく最初からゴミが入らないようにすることに焦点を当てました。これが可能なのか東芝キャリアや富士電機に持ち掛けると開発が始まり、実現できれば電気代を3%節約できることがわかったのです。
全店で導入が出来れば、年間15億円削減できる計算です。現在は静岡などにある5店舗で最終実験中で、将来的に2万店に導入する計画と話しています。
また、他にもコロッケなどをつくるフライヤーを安全と掃除効率のためにヒート式からIH 式に変更し、セブン専用の自動食洗機も導入したことによって作業時間を4時間短縮することに成功しています。
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ローソンの対策
2017年10月に次世代コンビニの研究施設として立ち上げた「ローソンイノベーションラボ」が東京都港区のオフィスビルの一画にあります。
広さはコンビニの半分ほどですが天井にカメラをつけ、客がどの商品に手を伸ばしたかを検知し売り場に設置した電子看板に手にした商品の特徴や広告を流し、買う確率を高めようとプロクター・アンド・ギャンブル(P&G)と共同実験しています。
2025年までに店員1人で店舗を終日運営できるレベルまで省人化を目指す予定です。
竹増貞信社長は人手不足にデジタルで対応すると話す一方、Amazon go はカメラやセンサーが大量に必要で既存店に導入するのは現実的でないと話します。
ファミリーマートの対策
人手不足のため効率化を重点に置く2社に対してファミリーマートはドン・キホーテと組み不思議なコンビニを試しています。
通常のコンビニは商品の位置などレイアウトに理由がありますが、ドン・キホーテはそうした法則性は感じられず、商品が高く積み上げられたり天井からつり下がったり、独特の世界です。
これにより品数は約50%増え、店の奥にはスエットまで売られています。
非日常を日常に
ファミリーマートのように他の各地のオーナーからドンキ型を試したいと問い合わせが来ているものの実現は簡単ではありません。
コンビニは1日に2〜3回、定時に商品が運ばれてきます。ドンキ型にすることで商品が増え店員の負担も増えることになります。
コンビニが変化するには今まで得意としてきたことまで変える必要があるため実現には時間がかかるかもしれません。
1970年代に大型スーパーが本格出店を始めたときにコンビニが誕生しました。
はじめは反対者も多かったですが「人は便利さを求める」という信念からセブン&アイホールディングス名誉顧問の鈴木敏文さんは家で作るようなおにぎりや弁当の販売を始めました。当時、世の中にない非日常を広め今や日常となっています。
そして50年を迎えるコンビニは人手不足とAmazonなどのテクノロジーの荒れ狂う波を頑丈な防波堤を建ていつもと変わりない日常にすることができるのか。未来はそこにかかっています。
今後の動向
人手不足の影響で東大阪南上小阪店が営業時間を短縮し本部とトラブルになりました。
本部は当初、違約金1700万円を要求しましたが世間から批判を受け午前7時から午後11時の営業時間で実験を始めます。
しかし、実験の対象10店舗は直営店であり、本当に悩んでいるフランチャイズオーナーはがっかりしています。
なぜなら、売り上げなどが減るのは明確でそれを理由に24時間営業はやめないと言うことができてしまうからです。
日本に誕生して50年を迎えるコンビニですがテクノロジーと人手不足の波が迫っています。
このままコンビニ業界が波に飲まれてしまうのか、はたまた頑丈な防波堤を建てこの波を耐えきるのか目が離せません。
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