タブレットがパソコンを超える未来を誰が予想していたでしょうか。
Apple は常にそれを目指しており、以前発売された「iPad Pro」はそれを見事に成し遂げたと言えます。
それが何を意味するのか、それによってパソコン市場では何が起こるのか考えていきましょう。

パソコンと同様の機能
2017年の10月にリリースとなった「iOS 11」から登場となった「ファイル」アプリを知っていますか。
従来のiOS では、ファイルは個別のファイルのアプリで管理する仕組み(Keynoteで作成したファイルはKeynote デノミ確認が可能)になっていましたが、それがアプリに関係なくファイルで管理できるようになりました。
すべてのアプリではありませんが、ファイル管理ができるようになったということは、Windows
のエクスプローラーと同じことができるようになったと考えて良いでしょう。
他にもマルチタスク機能がリリースされています。
マルチタスク機能では、iPad の1つの画面で2つのアプリを並行して使用できるようになっています。この機能によってiPad で何かを検索しながら作業をすることや、様々な作業が便利にできるようになりました。
また、ドラッグアンドドロップ機能が非常に便利で、これによって簡単にコピーアンドペーストができるようになっています。
まずマルチタスク機能を使って、例えばメモアプリとPages アプリの2画面を表示させた状態でPages で文字列を選択します。その後その選択した文字列をドラッグして、メモアプリにドロップするとその文字列がそのままコピーアンドペーストされるのです。
タッチ操作に対するネックがまた一つ解決されたことに繋がります。
タブレットを超えている
iPad は様々な機能をiOS で実装してからもうタブレットとは呼べない代物になっています。
コンテンツの閲覧が中心であるタブレットの用途を簡単に凌駕していると言えます。
タブレットしてKindle やSafari でコンテンツを閲覧することはもちろん、「Apple Pencil」によってクリエイティブなデザイン作業を行うことができます。
さらにキーボード機能を兼ねた本体カバー「Smart Keyboard」によってキーボード入力をするライターやドキュメント作成作業も問題無く行うことができます。
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驚愕のスペック
iPad Pro のスペックを知るのに、前回の記事でも話したCPU 性能を評価する「シングルコアスコア」や「マルチスコア」を見ていきましょう。
[ シングルコアスコア ]
・iPad Pro : 5,000
[ マルチコアスコア ]
・iPad Pro : 18,000
シングルコアスコアは5,000 となっており、これはノートパソコンでいうと、2.1GHz動作(TurboBoost時4.1GHz)のIntel Core i7-8650Uを搭載する「Surface Laptop 2」のスコアに近いです。
さらにマルチコアのスコアは約18,000と、こちらはCore i7-8650Uを超えている計算になります。これはApple が言う「2017年に販売されたモバイルパソコンの92%よりも高速」という主張にも裏付けができます。
これらから新しいiPad Pro がどれだけ、タブレットを凌駕しており、一部ノートパソコンはもう超えていることがわかります。
今までタブレットとパソコンを比較することはナンセンスでしたが、今ではデスクトップパソコンに限ったことであり、ノートパソコンに関しては比較対象として十分になり得ます。
ノートパソコンを超える
「iPad Pro」は
同じ値段で買えるパソコンより、用途もスペックも満足できるものに進化し続けているといっても過言ではありません。
このようなコンセプトを考え出したApple の戦略は見事としか言いようがなく、競合のタブレット商品と比べた時にどちらを選択するかは明白になっていると思います。
Apple Pencil を用いてクリエイティブな作業をするアーティストやクリエイターだけではなく、パソコンを仕事や学習の道具として毎日持ち歩く生活を送っている、全ての人にとってオススメできる「モバイルコンピュータ」になっています。
正直、仕事の全てをiPad Pro に集約することができるのではないでしょうか。
そのように言えるようになったのは「USB Type-C」に対応したことが大きいです。従来のLightning 端子で接続される側のデバイスは「周辺機器」としての性格が強くありました。
しかし、USB Type-C 規格はそうした接続トポロジーが改められており、より柔軟な通信と電源供給が行えるようになります。
iPad Pro はパソコンにUSB-Cを通じて接続できるが、同時にiPad Proがホストとなって周辺デバイスを接続したり、iPad Proが電源の供給元になったりもできるのです。
トップである事実
Apple のCEO ティム・クックさんは、新型iPad Pro の発表時、iPadシリーズの出荷台数が4億台に達したと公表しています。また昨年の各社のノートパソコンの出荷台数と比較し、iPad が世界で最も人気のモバイルパソコンであることをアピールしています。
これは新型MacBook Air の仕様も含めて考えると、Apple はMac をプロ向けのコンピューターに、iPad をより間口の広い一般向けあるいはクリエイティブ向けのコンピューターと定義し始めたようにも見えないでしょうか。
入門や学生向け領域がMacBook Air からiPad Pro へバトンタッチされていると考えると、Apple が新型iPad Pro を他のノートパソコンと比較し、今回みたいにパワフルでノートパソコンに近づけ、USB Type-C を採用したのに納得ができます。
これはタブレット業界のトップはもう既に獲得しており、次はコンシューマー向けノートパソコン市場を狙おうとする意図があるためなのです。

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