インベスターHこと、ひーちゃんです。

株式投資には様々な方法で銘柄分析やチャートの分析を行っている方々がいます。

以前記事にしたアノマリー分析もその一つです。

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今回は別の観点から銘柄分析を行っている「クオンツアナリスト」と呼ばれる人々に着目していきます。

Two monitors of computers with charts and graphs

  クオンツ(Quants)

 「クオンツ」とは、Quantitative から派生した用語で、日本語に直訳すると「数量的」、「定量的」という意味になります。


クオンツとは高度な金融工学の手法を用い、株式市場などの動向に対して分析や予測を行う手法です。

NASA ロケット工学を専攻した科学者が、量子力学等の手法を金融工学に取り入れたのが始まりと言われています。アメリカの国防省でミサイルの軌道計算をしていた方々が、ソ連崩壊で職を失ったことで、株の世界に入ってきたのです。

 特に市場の動きが科学的に分析されるようになったのは、コンピュータによる高度な数学テクニックを用いてデータを分析できるようになったためです。そのデータ分析の専門家や、業務に従事している人々を「クオンツアナリスト」と呼びます。

クオンツアナリストと呼ばれる人々は足で稼いだ企業情報には目もくれず、とにかくその企業に関する数字的なデータだけで株の動向を分析しています。

  クオンツアナリスト

 当時のウォール街の証券マン達は、彼らクオンツアナリストを「ロケット野郎」等と馬鹿にし、全く相手にしていませんでした。しかし、彼らは人間の思い込みや感情などの主観的考えを抜きにして、冷静にデータという事実だけで判断ができる人材ですぐに結果を出し始めました。

1つの事例として、日本には東証第二部に上場している「株式会社 篠崎屋」という埼玉県で豆腐屋をしている会社がありました。その会社は2003年からマザーズに上場されていますが、日本人はこの会社を豆腐屋だという偏見でなかなか買い付けをしにくく、人気がありませんでした。

しかし、「株式会社 篠崎屋」のデータだけを見ているクオンツアナリスト達は、データ分析から優良企業であると判断し、大きな利益を出したのです。

このように、偏見や主観等を持たずにデータ分析することは現代の投資家として、
とても重要なことと言えるでしょう。


 日本の株式市場でもファンダメンタル分析をメインとする風潮が残っているため、数字しか見ていない外国人投資家のほうが日本人投資家よりずっと利益を出しています。

指数や指標などを用いてデータ分析を行うことが、今度さらに利益を出すためには必要な手段になってくると言えるでしょう。

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  クオンツが使う指数や指標


 クオンツアナリスト達は様々な指数や指標を使い、多方面からの相関的なデータ分析を行っています。

実際にデータ分析に用いられる指数などをいくつか見ていきましょう。

ROE(株主資本利益率:Return On Equity)
 対象の会社が資本に対してどれくらいの比率の利益を出しているかを示した数字です。株主から預かった資本を使い、1年間でどれくらいの利益を出したか、つまり「元金の運用利回りは何%か」を表す数字となります。

ROEが高い会社の株は運用利回りの良い会社と評価されます。そうなると当然その会社の株価は値上がりを期待できます。

BPS(1株当たりの株主資本:Book-value Per Share)
 純資産を発行済株式数で割って求められる財務指標を示します。BPSは一般的に会社の安定性を見る指標として用いられ、数値が高ければ高いほど安定性は高いと言われます。

PBR(株価純資産倍率:Price Book-value Ratio)
 会社の現在の株価を、上記のBPSで割った数字がPBRになります。

PBRが1ならば、その会社が今解散しても株価と同額が手元に戻ってくるということになります。1を下回る0.5だった場合は、株価の2倍、PBRが2ならば株価の半分が戻ってくるということになります。

EPS(1当たり当期純利益:Earnings Per Share)
 1年間に上げる利益を発行している株式数で割った数字になります。1株あたりの利益額で収益性を見る指標ということです。

PER(株価収益率:Price Earnings Ratio)
 現在の株価を上記のEPSで割った数字になります。現在の会社の株価は「1株利益」の何倍になっているかを示した数字ということです。

PERが小さい会社は、利益をたくさん上げている割に株価が安い会社、逆にPERが大きい会社は利益が少ないのに株価が高い会社となります。



「BPS」と「PBR」については以前に詳しく解説していますので、こちらをご覧ください。

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  理論株価

 クオンツアナリスト達は、上記の指数や指標を使って「理論株価」という理論から導き出した株価を算出することもしています。

「EPS×10+BPS」や、「EPS×30+BPS」など、さまざまな理論株価の導き出し方があります。今回は深くは触れませんが、このように算出された株価を参考にすることでも銘柄の買い時がわかるケースがあります。

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会社本来の株価が、妥当なのかそうでないかという金額を求めることで、主観のない株式の買い付けができるのです。

クオンツアナリスト同様に、私達も自身の投資スタイルに合わせて、正しく指数や指標を活用し、データ分析による機械的な株式取引をしていきましょう。


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