インベスターHこと、ひーちゃんです。

先日、厚生労働省が厚生年金に加入する「パート労働者」の適用対象の拡大を検討していることが報道されました。

本来の公的年金は、老後の収入が減っていくリスクに備えることを目的の一つとしています。

今回の厚生労働省が狙っている年金資金の調達はいったい誰のための政策なのでしょうか。

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  公的年金制度は誰のため?

 厚生年金保険などの公的年金制度は、本来「年を取って収入が減っていくシニア世代のリスクに備える」ことを目的にしています。

少子高齢化が進む中では、高齢者が自立した老後の生活を送るための社会保険制度が年金です。今の高齢者への給付の財源は、年金積立金が約121兆円(2016年度末調べ)もあって確保されていると言っていいでしょう。

にも関わらず、今回のパート労働者から年金資金を補充とする政策はいったい誰の為なのでしょうか。

  基礎年金給付の確保

 これまでは、保険料の負担を避けるためにパート労働者が、自ら労働時間を調整する「年収106万円の壁」などが課題とされてきました。

しかし、近年ではパート労働者の収入の増加などで厚生年金に加入するパート労働者は増えてきています。


それをさらに拡大しようと厚生労働省は厚生年金に加入するパート労働者の適用対象を拡大しようと狙っており、 月収要件を8.8万円以上から、6.8万円以上に引き下げるなど加入者を200万人程度増やす案を検討しているのです。

ではこれは誰の為か。

実はこれ、「私達のための案」なんですね。


 日本の公的年金は、基礎年金とその上乗せの所得比例年金(報酬比例年金)の2階建てとなっています。そして、厚生年金に加入していた人は老後にその2つの給付が貰えるようになります。

しかし、今回の適用拡大の対象者は現時点では厚生年金に加入していません。ということは日本では国が定めている義務制の国民年金に入っていることになりますが、国民年金では基礎年金だけが給付されるようになっています。

つまり、パート労働者の多くは老後に基礎年金しかもらえないことになります。これをなんとかしようとしているのが、今回の厚生労働省法の狙いなわけです。

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  見込まれる効果

 今回のパート労働者の適用対象の拡大は、厚生労働省が2014年から試算結果を添えて適用拡大の効果を示しています。

2014年に公表された年金の財政検証の結果では、厚生年金のパート労働者への適用拡大によって下記の候があると見込まれています。

・基礎年金しかもらえなかったパート労働者が、厚生年金に加入することで、報酬比例年金ももらえる(老後の給付がその分増える。)

・厚生年金に加入することで、年金保険料が給料から天引きされるため、未納率が下がる。(老後の給付額が増えることに繋がる)

・パートで少しだけ働いている専業主婦扱いだった人が、年金制度では第3号被保険者となり、保険料を払わなくて良くなる。(出費が減る)
このように今回の厚生労働省の狙いは、非常に的を射ている政策なのではないかということが言えます。


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