インベスターHこと、ひーちゃんです。

8月初頭、電気自動車 テスラモーターズの最高経営責任者(CEO)イーロン・マスクさんは爆弾発言をしました。

「テスラ株式の非公開化を検討している」と発表したのです。

それから数日後の8月下旬には「株式非公開化の計画を撤回する」としています。なぜ、マスクさんは発言を撤回したのでしょうか。

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  テスラ―モーターズとは

 テスラモーターズは、2003年にシリコンバレーに設立された電気自動車メーカーです。

 立ち上げ当初は、シリコンバレーのベンチャー企業によくある数名のエンジニアがいるだけの小規模な企業でした。


   それから規模が大きくなるにつれ、バッテリーシステムのパナソニックとの共同開発や、トヨタとの電気自動車の業務提携契約を結んだりと、大手自動車プレイヤーとの関係を強め存在感を出していきました。

 テスラモーターズのCEOには、イーロン・マスクさんが就任しています。

 マスクさんは、1971年生まれのシリコンバレーの起業家でテスラモーターズに就任する前にはインターネット決済サービスを提供する「Paypal」や宇宙事業にかかわる「スペースX」と幅広な事業を行っています。

 2008年に、テスラモーターズは一度の充電で378kmもの距離を走行可能と電気自動車「テスラ・ロードスター」を開発しています。


   それを可能としたのはテスラ独自のバッテリーシステムと、剛性と軽量を両立するための炭素繊維強化プラスチックを活用した車体軽量化です。

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 もちろん、高度な技術を使用しているため、価格は約1,000万円とかなり高額なものになりました。

 しかし、画期的な技術と美しい見た目にアメリカでは予約待ちになるほど盛況で、レオナルド・ディカプリオやブラッド・ピットといった著名人も購入したことで話題となりました。

 それを機にテスラモーターズはさらに成長し、現在では500億ドルを超える大手電気自動車の革命児として君臨しています。

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  株主の強い反対と所要時間

 今回の株式非公開化を撤回した理由には大きく分けて3つあります。

1つは「株主の強い反対」です。

 CEOのマスクさんは、既存株主の3分の2にそのまま優先株主として残ってもらうことを構想していました。


   ただし、多くの機関投資家は、流動性の低い非上場企業に投資する額を社内規定で制限しているうえ、個人株主が非公開株を持ち続ける確実な方法も見つかりませんでした。

 さらに情報開示の手法や内容に対し、一部の投資家が訴訟を起こしていることからも一筋縄ではいかなかったことがわかります。

2つ目は「所要時間」です。

 非公開化はマスクさんが「当初想定していたよりも時間を要するうえ、(事業を進めるうえで)気を散らせるものだ」とわかったことが理由となります。

 つまり、(新型車である)モデル3を普及させ、せっかくの収益を改善チャンスに注力することができなくなる点が問題になるということです。

3つ目には「非公開化失敗のリスク」です。

 英バークレイズ証券のブライアン・ジョンソンさんらアナリストは「テスラ株式非公開化失敗のリスクを負うより、テスラ株を手放すべき」といった現実的な見方をしています。

 今回の件もそうですが、マスクさんの発言には軽はずみな傾向が見られます。そう言ったCEOの企業を我々投資家が信頼するのは難しくなります。

  株式投資は「信頼」が全て

 皆さんは、4月1日のエイプリルフールジョークによって生じた株価の下落を覚えていますでしょうか。

 イーロン・マスクさんはジョーク好きということを知っている投資家からすればただの笑い話かもしれませんが、全員がそのことを知っているわけではありません。

 その証拠に、このツイートを笑えないと深刻に受け止める投資家によって、翌日の2日には株価が約5%も下がっているのです。


 イーロン・マスクさんは確かに天才的な経営ビジョンはあるかもしれませんが、今回のような軽はずみな発言による株価の急落などをさせることを見ると信用することができなくなります。

 私たち投資家は企業の成長に対してだけでなく、その企業を引っ張る企業のトップが信頼できるかということも視野に入れて、投資先を検討する必要があるのです。


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