インベスターHこと、ひーちゃんです。

最近、ベネズエラが経済破綻するというニュースを良く聞きます。

以前から問題にはなっていましたが、ついにその時が来たかもしれません。

ベネズエラの経済破綻問題について知るために、昔のベネズエラ経済から振り返ります。

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  石油バブルからバラマキ政策

 ベネズエラ経済の破綻は、2004年の原油価格が急上昇した「石油バブル」から始まっています。

 石油によって潤沢な資金を得たベネズエラは、国民へのバラマキと軍拡に惜しみなく資金を当てました。

 それからベネズエラは原油にどっぷり依存をしており、輸出の9割は原油、そしてその豊富な原油収入で政府予算を潤し、トイレットペーパー等の消費財を輸入で賄っていました。

 数年たった頃、中国がベネズエラの原油を狙ってベネズエラを「戦略的開発パートナー」から「包括的戦略パートナー」に格上げしています。

 そして、石油による返済を条件に「600億ドル」をベネズエラに融資をしたのです。

 中国から莫大な額の融資を受けたベネズエラは、国民へのバラマキ政策を続けます。

 バラマキ政策は、確かに貧困層に対しての救いにはなったかもしれませんが、後に経済的に大きな問題になります。

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  通貨下落からマフィアの混乱騒動

 数年経った2016年頃に、ベネズエラのドルは急減し、通貨安は輸入物価高を通じて「国内のインフレ」を招きます。

 この物価高になる現象で、消費が抑制されるため通常ではそれを機に原油以外の輸出品の国際競争力を高め、国際収支の均衡を目指します。

 しかし、ベネズエラ大統領 マドゥロさんは、輸入制限を行いボリバル(ベネズエラの通貨)安を抑え込みました。

 当時の100ボリバルは、公的レートの米ドル換算で15セントに満たなく、さらには市中の実勢交換レートでは2セント以下に下落していました。

 「インフレを脱する=国民へ資金をバラマキ、経済を良くすること」と考えているベネズエラ大統領 マドゥロさんは、ここでさらに紙幣を発行するという暴挙にでます。

 同年12月11日、「72時間以内に現行の100ボリバル紙幣を撤廃し、高価に入れ替え、500、5,000、20,000ボリバルの新紙幣を発行する」と発表しました。

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 同ボリバルの価値が0になる前に、安くても米ドルなどに交換すべく国民は国境を越えてコロンビアに殺到しました。

 しかし、新紙幣を発行すると公表した72時間後の12月15日になっても新紙幣は市中に出回らず、「これはマフィアが混乱させている」とベネズエラ大統領 マドゥロさんは語ったそうです。

  国で使用できていた紙幣はただの紙切れになり、新しく発行されるはずだった紙幣は無い、つまり国内で使用できる通貨が無くなったわけです。


   国民はあまりの政策のズボラさに驚愕し、国内・国外で大問題となりました。

 ポイントになるのは、ハイパーインフレは通貨安によるものではなく、「極端なドル欠乏によって消費財を輸入できなかったために引き起こされた」という点です。

  仮想通貨から新たな通貨の導入

 2017年に、アメリカは米国民と米国企業に対し、ベネズエラ政府やベネズエラ国営石油会社が新たに発行する債券の取引を禁止する経済制裁を発動しました。

 同年12月、ベネズエラはボリバルの代わりに仮想通貨”ペトロ”の導入を発表しました。

 裏付けは石油がいっぱいあるから、それを担保にし、売り出すと切り出したのです。

 2018年3月20日、米国はペトロの購入を禁止しましたが、ロシア、インド、などではペトロを取引すると発表しました。

 同年4月26日、ベネズエラが米国らの「内政干渉」を理由に米州機構脱退を宣言しました。

 心配しているからこそ、色々言っているはずの米国らのアドバイスも無視し始めるのです。

 同年5月20日、ベネズエラで選挙が行われましたが、もちろん大統領だったマドゥロさんはその権力を振りかざし、再選されます。

 この結果を受けて、まともな国民はベネズエラ国外を目指します。

 さらに、政府は通貨切り下げと同時に通貨の単位を5桁外すデノミに加え、新たな通貨「ボリバル・ソベラノ」の導入と通貨の名称変更を実施することを発表しています。

 ブルームバーグの指数によると、足元の物価上昇率は年率10万8000%に達しているそうです。

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  ベネズエラの未来と世界への影響

 ベネズエラは、この過酷なインフレによって社会主義的経済モデルが、崩壊寸前となっています。

 また、内政でぐちゃぐちゃになった国から出るべく、難民がコロンビアやブラジル等に押し寄せている始末です。

 さらに、冒頭で話した中国がベネズエラへ多額の融資をしているにも関わらず、石油でのリターンを得れないため、それが「チャイナ・ショック」を誘発するのではないかと専門家は指摘しています。

 最悪の場合、ドミノ現象で「ベネズエラ ⇒ チャイナ ⇒ ドイツ ⇒ ・・・」と経済危機が連鎖して、世界全体に影響が出るのではないかと危惧されています。

 世界一の石油資源の収入を元手に、貧困層への支援に力を注いだベネズエラの政策でしたが、原油価格の低迷などで政策そのものが行き詰まり、経済危機に直面してしまっているのです。

 貧困層への支援に力を注いでいたベネズエラは、ドル欠乏で消費財を輸入できないため、結果的に食料品や消費財、薬品などを輸入したくても、ドルがありません。

 さらに、ボリバルは信用されていないために、国内は極端な物不足になっており、最終的には救うはずの貧困層を救うことはできなくなっています。

 ベネズエラという国ははどこへ向かい、どこに着地ができるのでしょうか、私達投資家に直接関係するこの問題は、結末まで見届けないわけにはいきません。


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チャベス政権下のベネズエラ
南米急進左派の急先鋒チャベス政権の14年間はベネズエラにとってどのような意味をもつのか。また彼が推進したボリバル革命とは何なのか。政治、社会、経済、外交の諸側面からその実態をさぐる。